失敗したっていいじゃない!!

スクリーン印刷 できるだけ低予算

自作オリジナルTシャツを作る

趣味と実益を兼ねて、オリジナル品を作ってみたい人向け。

応用が多い「油性インク」を使用したオリジナル印刷作成方法をご紹介。水性インクの場合も実はあまり変わりません。

基本ができれば、Tシャツ以外も作れます!!

水性インク

一般的な自作スクリーン印刷で紹介されているインク。文字通り、水性インクのため生地にインクが浸透し風合いが良い。小容量インクも市販されている。自然乾燥でインクが定着するが、時間とともに版が目詰まりやしやすくなるのと、洗濯を繰り返すと印刷色がうすくなってくる。

油性インク

生地の上にインクをのせるイメージ。どっしりとした色合いに仕上がる。発色はいいが、インクの定着に熱を加える必要がある。洗濯してもほぼ色合いは風化しない。熱でしかインクが硬化しないので、版の目詰まりが少ない。片付けには溶剤を利用するので苦手な人にはオススメできない。

太陽光を利用して露光

最低限必要なもの


・紗張り版(できればスクリーン印刷資材屋さんが作製した張力が適正にあるもの)

・乳剤(自分で乳剤を塗る場合)

顔料黒インクを搭載した家庭用プリンター。(ここではMG3630を利用)

・インクジェット用製版フイルム(専用のものを推奨・OHP不可)

・透明ガラス(フイルム密着用)と糊残りしないテープ ※左上写真参考

・黒板(裏側にあてます)※左上写真の裏側にひいてます

・ボディ内に入れる厚紙か板とスプレー糊

・1円玉4つとマスキングテープ

・油性インク(水性の場合は水性インク)

・スキージ

・クックパッドシート

・アイロン台とアイロン

自分で乳剤を塗布するのも楽しい


質問などは下記よりどうぞ。

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2)乳剤を塗布(自分で乳剤を塗る場合)

3)フイルムを出力

4)現像

4)乾燥・ピンホールチェック・後露光

1)版を入手します

4)太陽で露光

印刷絵柄をソフトで適当に作ります。

細かい柄(1mm以下)がなるべくできないようにしてください。

今回の場合、正像のまま出力します。

黒の部分がそのままインクが出るイメージとなります。


印刷時トンボを付けると、中心が出やすくなります。

プリンターは家庭用でもなんとかなります。(MG3630使用)

専用のインクジェット用フイルムを使用してください。

OHPだと濃度が出ません。


黒インクだけでも顔料搭載タイプを使用します。

黒濃度最大で出力してください。

※適正露光をあらかじめ確認しています。


2020年5月7日 10時 晴天


での適正露光時間は220秒くらいでした。

※注意!(弊社で使用している耐溶剤性乳剤の場合です)


①適当な台を用意し、その上に枠の裏側にすっぽりはまるような平面的な台座を用意します。

太陽から垂直に光が入るように、台は影が延びない角度に設置します


②版に印刷したフイルムを付け、糊残りしにくいテープなどで固定します。

フイルムは印刷面が版に付く側になります。


③版の裏側に黒板をあてます。これは太陽光の反射が裏側からあたらないようにするためです。


④表面に透明ガラスを置きます。(フイルムと版を密着させるため)

黒紙や黒ビニールなどで表面を隠しながら、外へ持ち運びましょう。


⑤270秒後、黒ビニールで隠しながら水場へ移動します。

フイルムを剥がし、水につけます。


あらかじめ水槽などに水を溜めておくといいです。

そのまま60秒程度つけこみ、水中で布などで表裏をやさしくなでてください。

そのうち乳剤が溶け出してきます。



その後、ジェットなどで完全に絵柄を抜きます。シャワーでも大丈夫ですが、

水にぬらした布などでやさしくなでながら現像します。


絵柄が壊れる場合は露光不足や乳剤に問題がある場合があります。

絵柄が抜けない場合、露光過多やフイルムの黒濃度、乳剤などに問題があります。

今回の仕様(できるだけ低予算)


2020年5月7日 10時 晴天 での条件


★白色ボディ(Tシャツ)に黒インク印刷

★絵柄寸法:8cm×15cm

★刷版:30cm×30cmの外寸枠・120メッシュ(厚み約100μ)

    耐溶剤性乳剤使用・乳剤厚み:約10μ

★太陽光で露光:220秒、アイロンでインク定着させる

私が言うのもなんですが、版の調達はスクリーン印刷資材屋さんがオススメです。

専用の設備で、ぱんぱんに張られたスクリーンがやはりいいと思います。


今回は王道のオフコンタクト印刷(版と印刷物に隙間を作って印刷する)でやります。

油性インクを使うので、耐溶剤性乳剤を使用します。

水性インクの場合は、耐水性乳剤を使用してください。


① 表1回/裏1回 塗布して乾燥。

② 表7回 塗布して乾燥。

③ 表8回 塗布して乾燥。


3工程で塗布しました。

光を遮りながら移動

現像したら、セーム革などで軽く表裏の水分をとり、その後、吸水性の高い乾いた布などで水分をとります。

できればエアーなどで水分を吹き飛ばすのがいいです。


直射日光とならない程度の光が当たる場所で、乾燥させます。


乾燥後、ピンホール(本来乳剤が残っているべきところが現像されている箇所)を乳剤で穴埋めします。

乳剤が無い場合は、ピンホールがある表面に強粘着テープを貼って補修してください。

ピンホールがあるとインクが漏れ出してきてしまいます。


最後に再度、直射日光とならない程度の光が当たる場所で30分以上後露光します。

これで版がさらに強固になります。

刷版完成写真

黒板を裏側に

ここまでの作業を弊社専門設備でお作りできます。

印刷からご希望の方は是非ご利用ください。

1)版の4角に1円玉を貼り付けます

2)ボディ内に厚紙や板を入れます

3)印刷

3)乾燥(定着)(水性インクは自然乾燥でOKです)

印刷したTシャツをアイロン台にのせます。


印刷部分にクックパッドシートのせます。

(アイロンにインクが付着しないようにするため)


アイロン温度:


にてプレスします。油性インクはメーカーによりますが、


160℃/15秒〜


くらいで硬化します。温度低下も考えて、縦・横・斜めと多少体重をのせながらプレスしてください。


アイロンがあまり熱いと、ボディが焦げる(黄色っぽくなる)ことがあります。

逆に熱が足りずに硬化していないと初回の洗濯で色が剥げます。

いろいろと挑戦して調整してみてください。

ボディと版の間に隙間を作ります。(オフコンタクト印刷)

スクリーン印刷本来の印刷方法で、インクがボディにほぼ全部落とせます。

また印刷輪郭もはっきりと出るようになります。


4角に1円玉を置き、マスキングテープなどで固定し隙間を強制的に作ります。

ボディ内部に厚紙や板をひきます。


厚紙や板にはあらかじめ、粘着スプレーを吹きかけておきます。

(粘着スプレーをかけておけば、板とボディがくっつきズレません)

油性インクを版の奥側に充填します。(水性も同じです)


スキージでインクを手前に引きながら印刷していきます。

できれば他の方に版を押さえてもらったほうが安定します。


1回のストロークにするか、2回のストロークにするか自由です。

今回2ストロークで印刷しました。

印刷

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